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エンジンチューニング


カムシャフトここではエンジンの出力や特性を積極的に変える意味でチューニングという言葉を使います。自分のバイクのエンジンチューニングをしてみたいという動機は様々だと思いますが、実際に行う前に少々知っておかなければならない事があります。
STDのエンジンは出力と耐久性を十分考慮されてバランスさせて設計されてあり、なおかつ車体とのマッチングも含め、メーカーが多くの時間と費用をかけて製作した全体としてのまとまりを持つひとつの完成された製品です。
シリンダー
これのエンジン出力などの一部のファクターを変更すれば当然全体としてのバランスは崩れる事になり、またエンジン本体の耐久性なども相対的に下がってしまう事になります。このようなネガティブな面は確かにあり、トータルで考えるとエンジンチューニングはあまりお勧めできない事・・・と一般的には言えるのですが、しかし「それほどの耐久性はいらないがもう少しパワーが欲しい」とか、「車体にエンジンが勝っているワイルドさが欲しい」など、趣味としてのオートバイに対するニーズに限れば、ネガティブな面があまり問題にならない場合のチューニングは、それなりに価値のある物だと思っています。
もちろん、出来る限り耐久性や全体のバランスを考慮する必要はあると思います。
チューニングはそういったメリット、デメリットのバランスをを良く考えた上で実行する事が大切だと思います。

エンジンチューニングの実際は?

スリーブ実際のエンジンチューニングついて、エンジンの種類によってはハイカムシャフト、ビッグバルブ、ラージピストン、クランクシャフトなど、エンジンの重要な構成要素を好きなようにチョイス出来る物もありますが、まず、どのような特性を求めているかをハッキリさせて、チューニングのコンセプトをしっかり決めてからパーツのチョイスや加工の程度を決めないと、出来上がったエンジンに乗ってみたら期待していたイメージと違ったという事になりかねません。
しかし、取り付けようとしているパーツの効果をあらかじめイメージするのも難しいものです。
例えば、ハイカムシャフトはエンジンのパワーピークを高回転側に移動させて出力を向上させる物ですが、カムシャフトの種類や他のパーツとの組み合わせによってはあまり変化を体感できなかったり、常用域で極端にパワーダウンしてしまい、なかなか上へつながらなくなったりという事もあります。ハイカムを入れたからといって、一様の変化が得られるわけではありません。
カムシャフトそれと同じことが他のいろいろなエンジンパーツなどにも言えます。また、エンジンのもともとのキャラクターもこれらに影響します。自分のエンジンのどのパーツを変えるとどのように変わるか・・・は、あらかじめ知ることが出来たら大変楽なことですが、なかなかそういった機会も持てません。
当店で過去に仕上げたバイクの経験からある程度の事は言えますが、最終的には乗ること(体感すること)によってユーザーがそれを満足できるかどうかという事になります。
そしてもう一つ難しい点は、この判断は人それぞれだと言う事です。同じ結果がある人には良くてもある人には悪かったりとなる場合もあるわけです。
クランクシャフトとまあ、チューニングの難しい面をいろいろ書きましたが、自分のバイクの出力を向上させる為にあれやこれやと悩むのも楽しいものですし、いろいろ検討して苦労して組み上がったエンジンが思い通りのフィーリングに仕上がった時の楽しさはまた格別な物があります。
当店では今までの多くの種類のエンジンを多彩な仕様で組んできた経験を生かし、なるべくユーザーの求める形に近いものを提供する事ができるよう努力しています。