オーナーの要望で、ツラーテック(touratech)製アルミケースの
取り付けとモディファイをしました。
まず仮装着し、干渉するリアウインカーの幅詰めをします。
今回のモディファイのメインは左側ケースのスクエア化です。
STDのR1150GSのマフラーはアップタイプなので、
ケースとフレームにはそのための逃げが設けてありますが、
このオーナーのGSは取り回しの違うヨシムラマフラーなので
逃げの必要がありません。
内側から見るとこのように邪魔な出っ張りを無くして欲しい
というご要望でした。
そこでバッサリと・・・・
代わりにアルミの板を板金し・・・・
溶接。
次にフレームの一部を切り取って、ストレートな部材を作って置き換えます。
そしてまた溶接。
最後にフレームにケースを固定するためのアダプターを作成します。
ジュラコンの丸棒を切断し・・・・
他の二つのアダプターと同じになるように整形します。
こんな感じで完成しました。
ミッションケースを取り付ける前にクランクシャフトのオイルシール
を交換しておきます。
お手製のジグで・・・・
打ち込みました。
まだいけそうだけれど、先々の事を考えてクラッチ版も交換します。
いろいろ組み込んで・・・
完成!
パーツも交換し終え、ミッションも組みあがり、これからケースの
組み立て・・・と行きたいところですが、
もう一つ面倒な事があります。
(image)
それはミッションの各シャフトとケース間のクリアランスを調整
する為のシム調整です。
(image)
マニュアルに従うと、こんな感じでプレートジグを取り付けて
組み立て寸法を採寸したり・・・・
(image)
こんな感じでベアリングハウジングの深さを採寸したりして、
それらの数字を計算し、組み合わせるシムの厚みを選択します。
しかし、クリアランスをこういった方法で測定すると、どうしても
誤差が増えてしまいます。
いわゆる測定誤差と言うヤツです。
読み取り誤差、ジグ自身の精度、ジグの取り付け誤差
などなどが計算値に入り込んでしまいます。
そこで、今回は直接クリアランスを測るためにプラスチゲージを
使って採寸しました。
こんな感じで全で、組み合わせる予定のシムを使用して組み込んで、
クリアランスを実測します。
何も計算しません。簡単です。
ちょうど良いクリアランスが得られるまで作業を繰り返す
事が合理的では無いかもしれないですが、確実性は上がるの
ではと思ったりします。
実は・・・・ジグをもっていない。借りに行くのがメンドウ。
というのが本当の理由なので、単なる自己流でした(笑)
(因みにミッション組み換え前にこの測定方法で測定し、
結果の妥当性は一応検証しました)