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クレバーハンズからのお知らせ

【年末年始の休業と臨時休業のお知らせ】

年末年始については下記の通り休業となります。
12月29日~1月5日

また、1月12~13日は臨時休業の予定となりますので
ご了承ください。

【修理受付についてのお知らせ】

修理作業が大変混みあっていますので
新規の受付は予約のみとさせて頂いています。
何卒ご了承ください。

トピックス

折れボルト抜き2

TRX850

TRX850

TRX850

TRX850

こちらはヤマハのTRX850ですが、嫌な所のボルト折れです。
エンジンの真下なので、ドリルが使えるまでバンクさせます。
しかも更に嫌な事に、誰かが抜こうと手を加えて諦めた痕があります。
破断面がグチャグチャでどこがボルトなのかわかりません(笑)
この状態で真っ直ぐに穴を明けるのは至難の業です。
失敗するリスクも結構高くなりますね。
しかしエンジンを降ろす手間を考えれば、多少四苦八苦しても
この状態で何とかしたほうが...というところでしょうか。

折れボルト抜き

折れボルト

折れボルト

折れボルト

折れボルト

これはバイク屋としの仕事上避けて通れない作業です。
焼き付いたボルトはまず緩んでくれません。
特にこのFZR1000のexupのような鉄の鋳物の場合はなおさらです。
錆びと熱とでボルトとマフラーが一体化しそうな状態です。
もう、取れないと思ったらこのようにさっさと折ってしまう事もあります。
エキストラクター(ボルト抜き)などは最初から使いません。
なぜならボルト自身が折れてしまう程の抵抗がスレッドにある場合は、
それより小さな力しか掛けられないエキストラクターを使うのは無駄だからです。
締めすぎで折ってしまった場合や、他の力で折れてしまった、場合は別です。
仮にエキストラクターで動く気配があったとしても、スレッドの一部に
金属同士の膠着がある場合はボルトを無理に回す事でねじ山を壊し、
途中で齧ってしまって最悪の場合はボルトはクルクル回るが
外れないという事にもなりかねません。
実は自分も過去に何度かそのような最悪な事態を招いてしまいましたが・・・・。

で、このように焼き付いたボルトを確実に抜くには、ボルトを削り取るしかありません。
正確には「抜く」ではなくて、「剥がす」ような感じですね、ねじ山だけを残すように
ボルトを削っていって、最後にペリッと剥がします。
文章にすると簡単ですが、文章では表現できない職人仕事です(笑)
この作業に失敗するとさらに悲惨な事になりますが、
仕事として依頼されて修復する事はあります。

逆転エンジン?

エンジンの回転方向って普段あまり気にするものじゃぁ無いと思いますが、
なんとなく進行方向と同じ。言い換えればタイヤと同じ回転方向のような気がしませんか?
クランクシャフトが横置きのエンジンは大抵イメージ通りそのように回転しています。
その理由は?と言うと、
リアタイヤを回転させるためにエンジンの中に3つの「ギア」シャフトがあるからです。

クランクケース

リヤタイヤとチェーンで繋がっているドライブシャフト、これは正回転。
減速の為のカウンターシャフト、これ逆回転。
そしてクランクシャフトが正回転になるのです。
リヤタイヤの回転方向が基準となり、正→逆→正となるわけです。
どんなエンジンでもタイヤをチェーンで駆動している限りは、ドライブシャフトは
正回転になります。

しかし中には例外もあって、旧車で人気が高いCBX400Fなどはクランク逆回転エンジンです。

CBX400F

このエンジンは、カウンターシャフトとクランクシャフトが「チェーン」で繋がっています。
なので2本のシャフトが同一方向へ回転するのでクランクシャフトも
逆回転するしかなくなるのです。すると当然カムシャフトも逆回転します。
エンジンを組む際には見慣れないカム山の向きを見ることになります。
また、カムチェーンの弛む側も反対になるので、内蔵式という事も相まって、
複雑な機構を使ってチェーンにテンションをかけています。
また、構造上このエンジンはカウンタークランク間のギアバックラッシュが無くなっています。
古いエンジンでもきちんとオーバーホールするとすごく静かになるのはこの辺りが
影響しているのかな?とも思ったりします。
しかしこれ以降はまた普通の正回転エンジンにに戻っちゃいましたね。
過去のホンダ車に良くあった、新機構へのトライだったのでしょうか?

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