今年もDE耐へ参加して来ました。
このレースは7時間の長丁場なので、マシンも人間も結構過酷です。
よって、予想外のハプニングや想定外の出来事が起こったりしますが、
ハプニングを楽しめる心の余裕があれば、それはそれで楽しかったりします。
安全に関してしっかり抑えられれば、真剣に取り組みつつも、
失敗を笑えるのが素人レースの楽しいところでしょうか?
レース前の車検は念入りに整備していったつもりでも指摘を受けたりします。
「それって不合理なんじゃないの?」って思っても、
検査員さんの判断基準が絶対なので素直に従うしかないですが・・・
走行安全に関しては陸自の車検よりも遥かにきびしいです(笑)
このレースは初心者の参加も多いとの事なので、安全に関しては
かなり口うるさく説明を受けるのですが、そういった配慮の成果もあるのか
年々レースの質も上がってきているように思います。
今年はフルコースコーションもなかったし、オイル撒き散らしでの
赤旗中断などもなく、スムースに150台のミニバイクがコース上を
駆け抜けていました。
リザルトを見ると、ペナルティの数も減ったような気がします。
我々のチームも今回は初のノーペナルティで汚れの無いレースが出来ました。
毎年新たな課題が出てきますが、チームの質を向上させる事や、
個人のラップタイムを向上させる事など、皆で、個人で、上を向いて
がんばれるモータースポーツって、やっぱりイイもんです(笑)
クリアランスを確保するためにバルブリセスを加工します。
せっかくのハイコンプピストンをあまり削りたくないので、
最小限の削りで収まるようにしっかりと測定します。
あとはガリガリと削るだけ。
コスワースっぽい仕上げになるように手で仕上げたり・・・。
実はこのエンジン、ピストン−バルブクリアランスだけではなくて、
バルブ−バルブクリアランスも非常に厳しい状態でした。
写真はプラグ穴からゲージを作って差し込んでいる状態です。
この状態でもバルブ同士が接近しているのがわかるでしょうか?
実際の測定は、エンジンを仮組みしてバルブオーバーラップ時のIN
、EXバルブの傘が最接近するポイントで何種類かのゲージを差し込
んでみて、ゲージにかかる抵抗でクリアランスを測定します。
ここでクリアランスが取れない場合はバルブタイミングの変更などで
逃げるという選択肢もありますが、
スポーツスターの場合は構造上ちょっと無理です。
なので、今回の場合は、バルブそのものの加工で逃げる方法をとります。
つづく・・・
油圧のタペットアジャスターは微妙なクリアランス測定には不向きでした。
何回がバルブを押し下げている間に少しずつ中のオイルがリークして、
計っている寸法が変わってしまいます。
しかたないので、タペットを分解してオイルの代わりに金属の
カラーを仕込んでロックさせてしまいました。
そうすると、バルブクリアランスをゼロに調整するためにアジャスター
が必要になってきます。
ちょうどSTDのプッシュロッドが微妙に曲がっていたので二つにぶった切ります(笑)
そこにネジを溶接してアジャスターにしました。
これでやっと正確なピストン−バルブクリアランスが測れます。
計ってみた正確なクリアランスの値は・・・0.1ミリ以下(笑)
う〜ん。やっぱりボルトオンとはいかない事がハッキリわかりました。
つづく・・・
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