ラウンドべベルのドカティ750GTが4台(レストア中も含めて)集まりました。
この時代の、特に1974年式のGTは、同年式でも構成部品がまちまちでパーツリストがあてにならないという、なんとも大らかな時代に生まれたバイクなので、オリジナルにあまり拘らずにオーナーが自分の乗りやすいように手を入れて楽しめるゆるさも持ち味のひとつになっています。
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ラウンドべベルのドカティ750GTが4台(レストア中も含めて)集まりました。
この時代の、特に1974年式のGTは、同年式でも構成部品がまちまちでパーツリストがあてにならないという、なんとも大らかな時代に生まれたバイクなので、オリジナルにあまり拘らずにオーナーが自分の乗りやすいように手を入れて楽しめるゆるさも持ち味のひとつになっています。
ジレラ サトゥルノ500の異音修理のご依頼です。
比較的大きな音は、エンジンの振動と同調してガソリンタンクの中から聞こえてくるのがわかりました。
内部を乾かして覗いてみると、大きな鉄板状の物が動くのが見えました。これが振動で暴れていたようです。
タンクの裏側に異物取り出しの為の穴を開けました。出てきたのは、溶接部から切れてしまった「セパレーター」です。ガソリンの急激な移動を抑える為の物ですが、この薄さの鉄板を片持ちで使うのはちょっと強度的に弱いかなと思いました。元に戻さず外してしまって、問題が出れば「防爆剤」を詰めて対応することにします。
また中から何か出てくるかもしれないので、穴に蓋をするような形で鉄板を溶接しました。
ついでにエンジンまわりのメンテナンスをします。前回の交換時期が不明だったのでカムのタイミングベルトは交換します。簡単には切れないとはいえ何年使用しているかわからないゴムベルトは恐ろしくて使えません。手に入れたのは「DAKOTA」というジレラのオフロード車用の部品です。
FCRも取り付けました。このキャブレターはサトゥルノとの相性も良いようで、軽い車体がさらに軽く感じられるようになります。スロットルの操作が軽くなると加速が向上したように感じますが、グリップ開度に対してのスロットル開度が増える「ハイスロ効果」と相まって、よりダイレクトにビッグシングルの加速感を楽しめるようになりました。
今ではあまり見なくなった空冷900SSです。
乾式クラッチですが、オイル漏れで湿式になってしまったため修理しました。
一見スプリングが錆びるほど乾燥していますが・・・
内部はオイルとダストでドロドロになっています。
主な原因はオイルシールです。熱とダストで厳しい環境にさらされているので、ドライブシャフトシール並みに傷みやすい部分です。
消耗品の交換とクリーニングでリフレッシュ。
実はこの車両は、もう十数年前にクレバーハンズオリジナルのジャダー対策をしていました。対策といっても、国産車のクラッチに使われている皿バネを流用しただけなのですが、激しいジャダーが見事に消滅したコスパの良いモディファイでした。湿式のシステムを乾式に使って耐久性は未知数でしたが、摺動部に摩耗はあるものの実用には問題なく、今回は再使用できました。次のオイル漏れまでは大丈夫でしょう。
内部のモディファイの為にカラーを入れてクラッチカバーを浮かせる事になりましたが、当時は冷却目的で穴だらけのカバーもあったので違和感無しの改造です。